大地震に24時間即応する「トリトンブルー」がいた!!

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大阪北部を中心に最大震度6弱を観測した18日の地震。
被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

残念ながらこの日本は、いつどこで大地震が発生してもおかしくないとされています。
私たちも、いつ自分の身近で災害が起きてもおかしくないという意識を持たねばなりません。

そんな地震や災害に365日24時間体制で対応している「トリトンブルーの翼」があることを、ご存じの方が意外と少ないようなので、今回ご紹介してみたいと思います。

▽ANAが「NH」であるその理由

ANAの社史や入社式などでの社長挨拶によく出てくる「わずかヘリコプター2機から始まった」という表現。ANAの発祥といえるのが「日本ヘリコプター」です。ANAの2レターが「NH」なのは、この名称から引き継がれています。

そしてかたちを変えながら、ヘリコプター運航会社は「オールニッポンヘリコプター(ANH)」として現在も存在しているのです。

ANHのヘリコプター

 

このANH、現在はNHKの報道ヘリコプターの運航を専属で行っています。つまりNHKニュースで見かける、災害や事件・事故など、空撮映像のほぼすべては、ANHのヘリコプターから撮影されています。

▽驚異のスクランブル体制!!

さて、18日朝の地震発生時刻は午前7時58分。一方、ツイッターやネットにアップされた情報を総合すると、地震発生直後に伊丹空港から出動したNHK(ANH)のヘリコプターは、午前8時20分ごろには、大阪北部上空から火災などの状況を生中継で伝えています。この間、地震発生からわずか20分あまり!!

この20分あまりの間にやることをざっとあげてみると・・。

①ヘリコプターのフライトプランの提出
②ヘリを格納庫から出して運行前点検
③パイロットや整備士、カメラマンが機体に向かう
④離陸許可を得て離陸
⑤地上と連携しつつ災害現場に急行
⑤現場到着、生中継をしながらカメラマンがリポートを行う

これ意外にも数多くあるタスクをこなしつつ、わずか20分間後には、現場上空から全国に生中継で映像を伝えるというのは、驚異というしかありません。

知人のヘリ業界関係者によると、ANHは全国の主要ヘリ基地にパイロットと整備士、運行管理者を24体制で待機させており、NHKもカメラマンを24時間体制でヘリコプターとともに配置しているそうです。

大地震発生の際は、とにかく発生と同時にスクランブル発進し、消防や警察、自衛隊のヘリコプター部隊にも引けをとらぬ迅速さなんだとか。

一方、民放の場合は局によって対応はまちまちで、NHKのように全国規模で統一したヘリコプター24時間体制をとるのは、なかなか難しいそうです。

▽トリトンブルーのヘリコプターに注目

ヘリコプターは旅客機同様に飛行時間ごとの整備などが厳しく決められています。当然、整備中は飛行できないわけですから、配置ヘリコプターに穴が空かないよう、機材繰りを行うのも結構大変な手間なんだとか。

地震発生と同時に、テレビ局がリアルタイムで上空からハイビジョン映像で生中継を行う国は、そうそうありません。報道ヘリコプターについては、その是非を問う声も確かにありますが、正確な情報提供のために、人知れず努力を重ねている人たちがいるということを、今回お伝えしたいと思いました。


改めて、今回の地震により被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。

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