2大会ぶりに日本代表が予選リーグ突破を果たした「FIFAワールドカップロシア大会」。いよいよ7月3日未明キックオフのベルギー戦で、日本列島の興奮は最高潮に達しそうです!!

(※ ベルギー戦の結果は皆さんご存じの通り。次回W杯に期待しましょう!)

日本代表が1998年のFIFAワールドカップフランス大会初出場を果たして以来、すっかり日本人には当たり前の恒例行事になってきた感もあるサッカーのワールドカップ。

でも今大会では、なぜかあまり聞かれないフレーズがあったような・・。いつも試合のたびに「サポーターを乗せた『弾丸ツアー』が空港を出発しました」というニュースが、なぜか今大会では、ほとんど耳にしないことに気づいた方も多いのではないでしょうか

▽ANAも「弾丸」誕生に大奮闘!!

すっかり市民権を得た「弾丸観戦ツアー」。いつ頃から始まったのでしょうか??気になって、必死にネット検索したり、当サイトでもお世話になっている「事情通さん」に聞いてみましたよ。

1997年11月に、98年フランス大会アジア第3代表を決める、日本vsイラン戦がマレーシア・ジョホールバルで急遽行われ、現地で応援する1000人以上のサポーターを一気に運ぶため、航空各社が相次いで臨時便やチャーター便の運航を決定。その際「ゼロ泊3日」の強行軍ツアーが登場したのが始まりではないかという、声が多かったですよ。

ANAでも、成田発シンガポール行きのチャーター便が、多くのサポーターを乗せて運航され、初めてのワールドカップ出場が決まった帰りの機内は、観戦の興奮そのままに大いに盛り上がったんだそうです!

現地で宿泊せず、観戦だけしてトンボ返りするというツアーは、当時では超画期的な企画だったとか!
この時は、マレーシア・ジョホールバルが、シンガポールから陸路でも短時間で往復可能な場所だったことも、実現できた一因でもあるようです。

一方、チャーター便を運航したエアライン側としても、期間が短い「弾丸」なら、通常のチャーターフライトよりも効率的な機体の運用が行えるというメリットもあったそうです。

▽「弾丸ツアー」実は登録商標!!

さて、これまで使ってきた「弾丸ツアー」という名称。いろいろ調べてみると、実はある大手旅行会社さんによって登録商標されているそうです。1998年のワールドカップフランス大会で、他社に先駆けて「弾丸」を売り出したこの大手旅行会社さん。その後も相次いで「弾丸ツアー」を売り出し、その名称を登録したんだとか。確かに、よーくみてみると、他の旅行会社のツアーには「ゼロ泊応援ツアー」などの表現が使われていますね。

その後、フランスの本大会や2000年のシドニーオリンピックなど国際スポーツ大会のたびに「弾丸ツアー」は話題となり、いまでは長期休暇が取りにくいサラリーマンを中心に、大人気商品になったことは皆さんご存じの通りですよね。

▽ロシア大会では「弾丸」は成立する?

そして、決勝トーナメントに入って盛り上がりを見せる今大会。なぜか「弾丸観戦ツアーが出発」というニュースがあまり見かけませんよね。予選第2戦を観戦するサポーターが成田空港を出発したというニュースは、実に試合の3日前でした。

このあたり、いろいろと聞いてみたのですが、やはりロシアという広大な国土のいろんな場所で行われるため、日本から移動アクセスの問題や諸々の事情から、今大会はなかなか「弾丸」が実現しにくいという声が多かったですよ。

たとえば、3日に日本がベルギーと対戦する「ロストフアリーナ」。果たして、ロシアのどの辺りにあるのか、ご存じの方いらっしゃいますか??

ネットでは、

ドン川の下流河畔の丘上に開かれた町ロストフ・ナ・ドヌ( Росто́в-на-Дону́, Rostov-On-Don)は、モスクワから南東に約1100km、アゾフ海のつけね、ドン川の北に広がっている人口約110万人の大きな都市です。モスクワの北東ヤロスラヴリ州にある古都のロストフと区別する為ドン川にあるを意味するナ・ドヌをつけて呼ばれています。

「ドン川??」「アゾフ海??」「ヤロスラヴリ州??」
私は「モスクワ」という単語しか分かりませんでした・・。

一方、これまでの予選開催地ではホテル不足も深刻で、仕方なくモスクワから夜行列車で10時間近くかけて現地入りして「やむを得ず弾丸」になってしまった日本人サポーターの声も、メディアで取り上げられていました。

▽2022年カタール大会で「弾丸」復活なるか??

次の2022年大会は、カタールでの開催が決まっています。12会場のうち6会場はドーハに集中しているようで、会場を結ぶ交通機関も建設されるとか。

大会はドーハ、ルサイル、アル・ホール、マディナ・アッシュ・シャマル、アル・ワクラ、ウンム・サラール、アル・ラーヤンの7都市・12会場で実施される予定である。特にドーハは6会場で開催する予定となっている。各会場は建設中で2019年に完成予定のドーハメトロなどの鉄道によって結ばれる。決勝はルサイル・アイコニック・スタジアムで行われる。12会場の新規建設及び改修は、2015年に開始される予定で、各会場を全長350km(平地部分170km、高架部分70km、トンネル110km)の鉄道で結ぶ。駅数は約100で、建設費用は350億ドル超と見積もられている。このカタール鉄道プロジェクトはドーハメトロやGCCネットワークなど約19の工事パッケージ(10億ドル)からなっており、今後15年のGCC鉄道プロジェクトに対する総投資額は1000億ドルに達するとみられる (出展・ウィキペディア)

2022年大会には、ANAなど国内航空会社の臨時便も含めた「弾丸」が復活するかもしれませんね!!